AIの活躍が最初に期待されたのは、医療の現場です。やはり人間にとって最も大切なのは自分の生命ですから、医療に役立つAIは希求されるところです。既にAI技術の一部が医療業界で実用化されており、今後もますますAIを用いた治療が一般的になるでしょう。では現時点でどのような用いられ方が見られるのか、確認していきましょう。まず広範に認められるのは、画像解析の分野です。実は診察画像は万全ではなく、異常があるかどうかを最終的に判断するのは読影という工程なのですが、この読影を担うのは現場の医師です。医師が不足している中、短時間で読影を行うのは不可能であり、長年の課題となっています。そこで期待されているのが、AIによる画像診断なのです。既に医師よりも正確に画像認識できるとさえ言われており、CTの画像などから悪性腫瘍を発見することにも成功しています。次によく見られるのは、医師の診断の補助です。最終的な診断は人間である医師が行いますが、そのプロセスにおいてAIが役立つのです。医学は日進月歩の学問として知られており、医師が医学生時代の知識で乗り切れるのはせいぜい5年前後です。つまり5年もすれば、医学書で学んだことが過去のものになってしまうのです。もちろん医師は日々新しい医学を勉強し続けていますが、それにも限界があります。AIなら膨大な医学情報を収集し、そこから診断に必要な情報を抽出することが出来ます。医師がAIを利用しない手はないことがお分かりになるでしょう。もちろん。さて、病院ではなく、製薬会社でもAIは有用です。薬の開発に当たっては、多くのデータ、情報を取り扱います。そして開発に多くの時間を費やします。安全な薬を開発するためには、それだけの工程を必要とするのです。その工程にAIを導入すれば、工程の一部が自動化され、開発にかかる時間とお金は大幅にカットされます。