自動運転車の購入者にとって、一番気がかりなのは、万一事故が起きた時の責任の所在です。現時点ではハンズオフで事故が起きる可能性はまだ高く、責任の多くはドライバーにあるとされています。つまりハンズオフにしたまま何もしなかったドライバーの過失が認められるというわけです。しかし今後さらにAIが進化すると、法律がどのように変わるのかは分かりません。人間よりも安全に運転できるレベルに達した時、それでもドライバーが責任を取らなければならないのはロジック的におかしいと言えます。筆者個人の意見としては、将来はメーカーの責任に帰されるべきだと考えます。ところでトロッコ問題をご存知でしょうか。自分のさじ加減で殺す対象と人数が変わってしまう状況下で、人間はどのような選択を取るのか、という問題です。実は自動運転の本質はここにあるのかもしれません。例えばある危険を避けるために急ハンドルを切れば、その結果事故に巻き込まれてしまう人間がいるかもしれません。AIがその状況をどう判断するのかは難しい問題です。人間であればこの状況下で間違いなくハンドルを切るでしょう。自分が助かるために他人を犠牲にしてしまうのはある意味自然な事だからです。しかしAIはひょっとすると死亡者数の多寡で決めるかもしれません。ハンドルを切って大勢が死ぬくらいなら、自殺するという選択肢を選ぶかもしれないのです。つまり人間とAIとが異なる判断を下す可能性があります。