マッサージの歴史

日本におけるマッサージの歴史は、それほど古くありません。マッサージチェアが旅館、温泉等に置かれるようになってから、その魅力と共に「マッサージ」という言葉が知られるようになりました。最近は癒しや美容までを目的にしたマッサージが流行っており、アロママッサージ、リンパマッサージ、リラクゼーションマッサージなどはよく耳目にするようになりました。都市部ではそれらを専門に施術するサロンが次々と開業しています。若いマッサージ師が活躍するようになり、これまでの客層であった高齢者や中年男性に加え、若者や女性も関心を向けるようになっています。

「黄帝内経」によれば、中国では治療を眼目としたマッサージが太古から行われていました。またインドの文献である「アーユルヴェータ」にも、古代のマッサージに触れた箇所があり、世界的にはマッサージの歴史は大変に長いものであることがよく分かります。ヨーロッバに的を絞ると、マッサージは古代ギリシャ・ローマで民間療法として広がり、ヒポクラテスがその効能に言及したことで、重視されるようになったという歴史があります。日本に伝えられたのは8世紀頃、つまりは奈良時代の頃で、中国から学んだマッサージは「按摩」として人気を博しました。近代に入ると、橋本乗晃が紹介したことで医学的効果に注目が集まり、科学的に研究されるようになりました。盲学校でも按摩に加えてマッサージが教えられるようになりました。他方、ヨーロッパでは16世紀後半になると、フランスの医師アムグロアスバレーが論文の中で、マッサージの効能を科学的に説明しました。北欧では近代以降、効果的なマッサージ方法が次々と開発され、それが欧州全体に広がりました。